機動戦士ガンダム00 セカンドシーズン」
On Air:2008.10.5〜 MBS・TBS

バンダイ
「1/100 GN-0000 ダブルオーガンダム」

「1100 GNR-010 オーライザー

Modeling by ewac

■「破壊による再生」〜素組み

ファーストシーズンで作り上げられたガンダムタイプのデザイン記号を廃し、新たなガンダム像として構築されたダブルオーガンダム。
1/100スケールキットでは新たな試みとしてGNドライブ発光ギミックを内蔵。ストレートに組み立てるだけで誰にでも楽しむことが出来ます。
しかし「寸詰まり感のあるスタイリング・腰部が動かない・GNユニットの裏がスカスカ」などHGキット特有の問題点が見受けられます。
そこで劇中のスマートなスタイリングを目指しつつ可動ギミック・細部ディテールの追加工作を進めていきます。

■ヒザ〜フトモモ関節ブロック

ヒザ関節ブロック(パーツ番号D-5)をプラ坂にて5oほど延長。
プラ坂ブロックにて土台を作り、真鍮線にてガッチリ接続。
股関節とフトモモを繋ぐ場所もプラ板にて1.2o延長します。
(このあたりの工作は2009.1HJ誌の作例を参考にしています)





■改修ポイント

赤く囲んだ箇所が主な攻略ポイントとなります。
・首・・・顔が胴体に埋まった感じ
・肩・・・胴体から離れずぎ、また取り付け方法にやや問題あり。
・腹部・・・腰のスイング・ディテールの省略
・手首・・・取り付けがボールジョントでない
・股関節・・・軸が細く、目立つ箇所
・ヒザ関節・・・寸詰まり過ぎ、ここが本キット最大の泣き所かと
・GNドライヴユニット・・・大ぶりな作りのため本体から離れ過ぎ。
そのため上半身のボリューム過多になりゴリラ体型な印象に。
さらにアーマー裏がスカスカなのが目立ちます。

以上、このあたりに手を加えれば劇中のダブルオーに近づくはず。

■腰のスイング可動

この1/100ダブルオーでみなさんが最も気になるであろう腰可動の改修工作から。
胴体内部フレームを人間で言う骨盤ラインからカット。
フレーム内部は空洞なので腰部上面にはポッカリ穴が空いたところにはプラ板積層で補強。
胴体内部にはプラパイプを埋め込み軸穴を設置、「関節技」にて接続。
横スイングのみならず上体を反らす可動範囲を確保、
さらにプラ坂積層にて内部フレームを新規製作し隙間が出来ないようにしました。

■腰可動アクション

普通の上体から反らした状態へ。
オーライザーを装備させると、さすがに「関節技」といえども絶対的テンションの維持は難しいですが、問題なく自立も可能でした。
ダブルオーライザー時だと飛行シーンが多いのでアクションベースで飾ることのほうが多いと思いますので杞憂に過ぎないかもしれません。

■胴体ユニット

まず肩関節の接続方式を変更します。
これはパーツ番号A-32のポリキャップ受け軸と肩関節ブロックの隙間が著しく外観を損ねているため。
そこでポリキャップの変わりに「MGザク」の肘関節を加工して(真鍮線による軸など)パーツB-10へと1軸接続に。
さらに軸を1.5ミリカットし、肩の接続位置を後方に下げて胸を張ったときのポージングの見映えを良くしました。

・肩関節フレーム・・・上面にキャストブロック+プラ坂にてボリュームアップ、一部イラストに描かれているフレーム形状を再現
・腹部・・・中央前面の青いパーツを一旦本体からカット、裏から瞬間接着剤+アルテコで補強後 削り込みにてボリューム・ライン変更。
さらに省略されている中央ディテールを「MG Wガンダム」の胸部パーツを移植し再現。
・胸部アンテナ・・・削り込みだけでは設定にある形状にできそうにないのでプラ坂を切った貼ったした後、シャープに削り込み。
・脇腹・・・「RX-78をカッコよくするにはギリギリまで胴体を長くせよ」とMG誌で語られています。
これは各ガンダムタイプにも言える重要なポイント、今回のダブルオーでは腹部外装をプラ坂にて延長してみました。
・首・・・取り付け位置を1.5o後方へ、軸を1.2o延長
(このあたりの改修はまた下記にて触れます)

■腰部ユニット

「関節技」+プラ坂積層ブロックにてウエスト回転ギミック追加。
フロントアーマーがボリューム不足なのでカット後プラ坂にて3o延長。
赤いブロック上面もプラ坂にて1o大型化。
裏がスカスカなのでエポキシパテにて内部アーマーを再現。
股関節軸は細すぎなので0.5oプラ坂にて一回り太く。
フトモモ付け根は設置面にて1.2o延長。

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■GNドライヴユニット

本キット第2の難問、GNドライヴユニット。
取り付け位置が本体から離れすぎなのでいかに本体に近づけるかがポイント。
そこでパーツ番号B-2、3を大幅にカット、B-11の取り付け基部及び側面も削り込みパーツ間の隙間を狭めより本体にフィッティングさせます。
(画像左:改修後 右:ノーマル)

■GNドライヴユニット〜アーマー裏打ち

HGキット故のパーツ数制限のためか1パーツ構成、裏がスカスカな状態です。
GNドライヴは本キットの見せ場のひとつなので発光ギミックを活かしつつ、しっかりと手を加えていきます。
設定画稿をよく確認しつつ外装を採寸してプラ坂をカットし穴を塞ぎ、Y字型ディテールもメリハリよくプラ坂で再現。
上面アーマーの裏、取り付けフレーム下部の穴もプラ板にて塞ぎ隙のないように仕上げました。

■腕部ユニッ

キットのままでも良好なスタイリングなのでそれを活かす方向で作業を進めます。
まず上記にあったGNドライヴを本体に近づけるために肩アーマーの接続部の凸部を削り落とし。
さらにGNドライヴとの接触ポイントである肩外部をパーツ厚ギリギリまで削り込み小型化、エッジの薄くなった箇所はプラ坂にて補修しました。

■手首

キットのままでは1軸接続のため手首を「ぐっと」内側に曲げた表情が付けられません。
そこで手首受け側にボールジョイント接続基部を新造。
さらに手首は「MG Wガンダム」のものにコンバートしました。

■プロポーションチェック

本体のプロポーション改修はひとまずこのような感じ。
まだ詳細触れていない微妙な改修箇所も多々ありますがノーマル画像を見比べていただければ・・・。

■プロポーションチェック〜フロント・ビュー

上記改修を経て、より人体に近いプロポーションに近づいたのが確認できるショットだと思います。
キットのままだと正面からみて逆三角形なプロポーションを三角形な末広がりなライン取りに近づけました。
また、単に脚を延長するのではなく、胴体もバランス良くボリュームUPさせるのが何気に重要なポイント。

■GNソードII

基本的にキットのままでもバランス・アクションも共に良好です。
そこでキットの素性を活かしつつ、エッジワークと細部ディテールUPに専念してみました。

・ビーム発射口・・・ピンバイスで開口後、メタルパーツを埋め込み精度感UP
・本体基部・・・○マイナスモールドにメリハリ感が欠けるので削り取り、市販パーツでディテールUP、凹モールドもピンバイスで開口後市販パーツを埋め込みディテールUP
・ブレード・・・安全基準のためまったくエッジが立ってないので削り込んでエッジを立てます。
ただ、このまま単に削り込むとカタチに歪みが出るので まずエッジ部に1oプラ板を接着してから入念に削り込んでシャープに仕上げていきました。
うっすら白く透けている部分がプラ板で足した部分です。

■GNシールド

本体とのフィッティング感を増すため 薄く、薄く仕上げていきます。
それにはパーツ番号No.D-15を徹底的にシェイプアップ!
GNドライヴ取り付け基部をカットし厚みを削り込んで再接着。
表面もパーツの薄さギリギリまで削り込んでウスウス攻撃、PC-Gの厚みも半分くらいにカットしてあります。
結果ご覧の通りGNシールドはここまで薄くなり、本体とのフィッティング感も増しました。
もちろんブレード部のエッジをシャープに研ぎ出しています。

■ダブルオーガンダム〜フル装備仕様

メインウェポンのGNソードII、GNシールドを装備した状態。
どこがどう変わったかは本ページ1枚目の画像と見比べていただけたら分かると思います。
あと上記改修では触れてないところも今回の画像で改修している箇所もあったりします。
(見る人が見れば分かると思います、ヒント:脚部のライン)
さらに細部ディテールをオーライザーとのバランスを考慮に入れながら煮詰めていきます。




■オーライザー〜素組み

全体のフォルム、バランス共に良好なキットだと思います。
ダブルーへの合体シークエンスである変形ギミックもよく考えられていています。
ただ、安全基準のためかはたまたインジェクションキット(もしくはキャラモノ)の宿命なのかとにかくエッジが甘い!
そこで架空戦闘機といえども説得力のある存在感、特にシューティングゲームの主役機をイメージしつつ工作を進めていきます。

■エッジワーク

各パーツのC面にプラ坂を貼り付けてからエッジを出していきます。
これをやらないとパーツの形とバランスが狂ってしまいます。
しかしこの作業は地味に時間が掛かります・・・。

■機首〜パーツ先端部

オーライザーの機首は一番目立つポイント。
ここは突き刺さるくらいシャープに仕上げたいところ。
そこで一旦パーツ先端をカット>ピンバイス開口>真鍮線埋め込み
>プラ板積層にて先端部を構築してからシャープに削り出していきます。

■凹部ディテール

パーツの抜きが甘い凹ディテールにエッチングノコで深く彫りこみ。
各部パーツ構成を考慮に入れながら説得力のあるディテールを追求します。

■オーライザー〜一次経過

各部エッジをシャープに立てた状態。
追加工作としてサイドポンツーンの先端部を途中でカット>プラ坂で3mm延長してあります。
徐々に緊張感の漂う、攻撃的なスタイルに見えてきたでしょうか?
このあとさらにエッジワークとスジ彫りなどのディテールUPへと続きます。



■胴体ユニット〜裏

インテイク、サイドユニット接続フレームと多機能部位が集中したブロックです。
例に洩れず安全基準のため各部エッジが甘いのでシャープに。
丸く囲んだ箇所にプラ坂を貼り付けてからエッジを削り出しています。

■GNエンジンユニット

丸く囲んだ箇所、青いパーツの周囲にプラ坂を貼り付けエッジをシャープに。
先端部は斜めに先鋭的な形に仕上げています。
内部ディテールにはエバーグリーンのプラ坂を切り出し、塗装後貼り付けます。

■サイドカウル

前後エッジをプラ坂貼り付け後、エッジワーク。
接続フレームの形状が変わったので、干渉部をアートナイフで鋭くカット。

■本体ユニット〜背面

各パーツ組み上げるとこんな感じ。
各部エッジをシャープに、メリハリをつけることによって玩具的要素は排除することに成功していると思います。
基本的には素性の良いキットなのでこういったエッジワークの効果は絶大です。
あと画像では見え辛いですが、デザイナーイラストにあるスジ彫りを入れています。
このあたりはまた後ほど。



■サイドユニット〜表面

本体と同様エッジワークが中心です。
細部ディテールに金属エッチングパーツでディテールUP

A・・・先端部をプラ坂積層で3o延長。
B・・・GNミサイルユニット、C面にプラ坂を貼り付けてからエッジをシャープに立てました。
C・・・スタビライザーの大きさが小さく感じたので1o大型化。
D・・・ここもプラ坂を貼り付けてエッジワーク。

■サイドユニット〜裏面

全体のC面ライン取りにプラ坂貼り付け>エッジ立てを行っています。
(緑の直線で囲んだ箇所)

GNビーム砲口にブラスパイプMAX(SS)を配置し、精度感UP。
本体との接続ブロックの表面にスジ彫りによるパネルラインと市販パーツを埋め込みディテールUPしています。
あと機体表面にパネルラインをスジ彫りしていますがこの画像では見えにくいですね・・・。

■ダブルオー〜1次サフチェック

オーライザーのディテール入れ(主にスジ彫り)作業が終りましたので、ダブルオーのサフ画像をUP。
(デジカメUSBケーブルトラブルにつき再度撮影し直し)
以前UPしたときより「脚部・背面」の細部ディテールをさらに煮詰めています。

また、今回のようにプラ板・エポキシパテなど複合素材を用いた場合、パーツ表面のコンディションは特に注意が必要です。。
作業内容としては
・各パーツをばらし中性洗剤を使い丁寧に洗浄。
・乾燥後、1000番のビン入りサフェイサーをエアブラシで吹き付け。
・軽いヒケ・キズなどはさらに溶きパテを使い埋めます。
・「600番〜800番」の耐水ペーパー掛け。
・再び中性洗剤とたっぷりの水洗いで削りカスを落とします。

以上、工程を終えたあとパーツ組み上げ。
このとき可動箇所の干渉する場所のチェック、いわゆる「スリ合わせ」作業を行います。
OKな状態になったらパーツばらしを行い最終サフ吹きへ。

メモ:追加工作としてヒザ裏のディテール、ランドセル(?)の金属パーツなどさらに手を入れる予定。


■オーライザー〜1次サフ吹き

ダブルオー同様、パーツ洗浄後1000番サフェイサーをエアブラシにて吹き付け。
このあと耐水ペーパーで表面を研ぎ出していきます。
サフ前では確認できなかったエッジやスジ彫りによるパネルラインも確認できるでしょうか。

■GNソードIII〜第1段階

セカンドシーズン最終回まで完成させようと製作中だったダブルオーライザーですが、ラストに向けて新たな装備の発表が・・・。
かつての刹那の愛機ガンダムエクシアのGNソードを彷彿させるデザインと鬼神のような威力を発揮するGNソードIII。
後日発売されるトランザム仕様の1/144HGキットでは付属されるようですが、1/100キットではまったく未定です。
ここはスクラッチしてでも再現するしかないか・・・、というわけで気合を入れて製作開始!

特徴的な透明ブレード部は蛍光アクリル板から削り出し(これがまた硬くて大変でした・・・)
エッジもペーパーナイフの如く研ぎ出しております。
本体はすべてプラ坂による箱組みです。

BEYOND〜そして、ラストミッションへ・・・

というわけで昨年末から製作してきたダブルオーライザー。
新装備のGNソードIIIも80%進行、本体も最終サフチェックも終了し足並み揃い次第 本塗装に移ります。
この製作記ページも長くなってきましたので、GNソードIIIの製作進行とダブルオーの比較画像など新ページにUPします。
いましばらくお待ちください。




>>PAGE 2

>>新ページUPしました







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