■射撃戦を想定した機体は、ロックオンの能力と相まって、確実に目標を狙い撃つ。
ガンダム00 1/100スケール第二弾のガンダムデュナメス。
ご覧の通り素組みの状態でもカッコいいです。
前回のエクシアに引き続きキットの素性の良さを活かしつつ、ロックオンの復活を願いつつ製作を進めていきます。
>>改修ポイントチェック
まず気になったところはGNライフルの長さ。
手に持たせたときは感じなかったのですが、肩にスリングさせるとやはり短く感じます。
本体の出来は良いので、武器類の改修がポイントとなるでしょう。
・GNライフル・・・長さ・ボリュームの調整
・首・・・例によって首基部の延長
・腕・・・下腕、特に手首周りの構成の見直し
・GNドライブ・・・エクシア同様00シリーズの「真のガンダム」らしく作り込みます。
・+α・・・ガンダムマイスター・ロックオンのキャラクター性を反映させるオリジナル装備を製作します。
(2008.3.22)
>>フロントアーマー裏打ち
まずは定番工作から。
大きさ・形状共に申し分ない出来栄えです。
ですが無印キット特有のパーツ制限から裏がスカスカな状態。
そこでエポキシパテで内部構造を新規造形。
深さは一段落ちたところに位置決めするのがコツです。
後でディテール追加工作を行います。
(2008.3.27)
>>バストアップ〜首周辺改修〜
どうにも首が短く、デュナメス胸部の装甲と相まってさらに頭部が埋まってみえてしまいます。
これでは取り回しが悪く、死角が増えてしまうように感じられます。
>>首基部パーツ G-5
そこで首パーツG-5を改修していきます。
下のボールジョイントからカット後、プラ板で大型化。
ボールジョイント取り付け位置も頭部が後方に下がるよう位置決め、真ちゅう線で軸うちしてガッチリ接着。
後部の肉抜き穴はエポキシパテで充填後、本来あるべきディテールも復活させました。
>>バストアップ〜首周辺改修後〜
G-5パーツ改修後、頭部を取り付けたところ。
首が伸びたことによって人間らしいフォルムになりました。
さらに取り付け位置を後方にセッティングしたことによって胸部全体が前方に張り出したようになり、
よりヒーロー体型に近づいたと思います。
(2008.4.3)
>>ヒザアーマー
バランス・形状共に問題ありません。
ただ1パーツで構成になっているため、ややあっさりした感じがします。
そこで説明書にある設定画稿を参考にC-12パーツを分割ラインからカット。
また四角のディテールもメリハリ感が乏しいので開口し裏からディテールUPします。
(2008.4.6)
>>腕〜パーツ構成の見直し〜
価格とパーツ数の関係で腕のパーツ構成があっさりしすぎています。
またヒジ関節が挟み込み方式なのでこのあたりも考慮に入れなければなりません。
そこでインストの設定画を参考にパーツ構成の見直し+ディテールアップ。
・手首袖・・・正面からは分割ラインを対にパネルラインをスジ彫り。
後ろからは分割ラインを消したかったのでE-9、10パーツを袖ラインからカットし、後ほど接着>繋ぎ目を消します。
・手首カバー・・・市販パーツにて新造、そのままでは高さが足りなかったので1oプラ板で幅増ししてあります。
・ヒジ装甲・・・ここも分割ラインを消したかったのでE-9、10パーツのヒジ部分をカットしE-7、8パーツに接着。
・GNコネクター・・・GNスナイパーライフルとの接続部を市販パーツダクトにて新造。
・拳・・・エクシア同様「MGウィングガンダム(アーリータイプ)のものに換装。
00シリーズのMSは拳が一回り小さいくらいがしっくりきます。
>>比較画像
上記改修を経て組み立てた状態と素組みとの比較。
大きさ・バランスは良好なのでひとつひとつしっかり手を加えてやれば完成度がぐっとあがります。
(2008.4.19)
>>足首
基本的にバランス・形状的には問題ない出来です。
しかし ややあっさりした感じなので、ディテールをUPしてみました。
・フレーム基部・・・ピンバイスで開口後、丸凹モールド追加。
さらにパネルラインをケガキ針にて掘り込みで再現。
ソール側面・・・こちらもピンバイスで開口後、市販パーツにてディテールUP
・フレーム上面・・・ポリキャップ周辺の凹モールドがハッキリしないので、ピンバイスで深く開口後
リベット打ち。
・足首甲・・・正面ダクトディテールをアートナイフで開口、後にディテールUP予定。
(2008.4.29)
>>GNシールド
素組みのままでも「フルシールド展開」も問題なく再現できるなど非常に優秀な内容。
ただ問題があるとすればシールドの厚みが薄く、ちょっと物足りない気がします。
そこで もう1キット分からGNシールドパーツを流用し「シールド2枚重ね」によって厚みを増してみました。
(プラ板でやろうとも思ったのですが、微妙にアールがついているのと精度と作業効率をあげるための2コイチです)
ただ、そのまま重ねると厚みが増しすぎるので接着面を削り込み適度な厚みに調整してあります。
「フルシールド」用のパーツは厚みについては、そんなに気にならないのと重量の問題もあるので目下思案中です。
(2008.4.30)
>>Before
>>デュナメス〜ヘッドユニット〜@
精密射撃を行う際に変形する「ガンカメラモード」も忠実に再現された頭部。
基本的には優秀な部類に入るデュナメスの頭部ですが、劇中のイメージを織り込みつつ改修しました。
・フェイスマスク・・・しっかりとしたライン取りをしつつ削り込み小顔化。
エッジもシャープに仕上げました。
・アゴ・・・メリハリに欠けるので0.5oプラ板を前面に接着しライン変更。
・側頭部ユニット・・・キットのままではぺったんこに貼り付いて物足りない感じ。
そこでエポキシパテで内部ブロックを新造、前方に絞り込むように幅増しライン変更。
・頬ダクト・・・精密ノミで丁寧に開口しました。
・アンテナ・・・先端を3oカットし、真鍮線にて補強を入れたプラ板で延長したあとシャープに研ぎ出し。
>>デュナメス〜ヘッドユニット〜A
上記改修を終えた状態をさらに俯瞰から。
ライン取りの変更などよく分かると思います。
エッジ・ライン取りをシャープにしたことにより精悍な顔つきに仕上がりました。
作品は違いますが、「ガンダムW」の「ウィングガンダムゼロカスタム」っぽいアプローチで
攻めてみると作業が進めやすいです。
(2008.5.12)
>>GNエンジン
キットのままでも大きさ、スタイル共に良好な出来。
そこでデュナメス特有の「ミリタリーテイスト」っぽい要素をプラスしたディテールUPを。
・ユニットカバー・・・ピンバイスで開口+市販パーツにて機能性を考慮に入れながらディテール追加
・パネルライン・・・浅いラインを深くメリハリつくように彫り直し
・内部ユニット・・・両側カバーを挟み込む隙間が寂しい感じなので内部メカをプラ板で新規造形し密度感UP
(2008.5.16)
>>GNスナイパーライフル
デュナメスのメインウェポンである狙撃用ビームライフル。
キットのままでもさすがの出来です。
繋ぎ目を消し、しっかりエッジを出しつつヤスリ掛けを行いました。
さらに銃身を金属パーツに換装し長さを延長+質感UPを狙います。
(2008.5.17)
>>腰内部ディテール
覗き込まなければ分からない箇所ですが、完成度を高める重要なポイントなのできちんと手を入れていきます。
・アーマー裏ディテール・・・単なる装甲ではなく、GNミサイルが内蔵された武装というイメージで。
・股関節・・・あまりにもスカスカだったので市販バー二アを輪切りにしたカバーを再現、
あくまで可動範囲を殺さないようにバランス調整。
>>サフチェック前
工作ほぼ終わった状態。
まだ撮影していないパーツなどありますが、作業の進行状況によってぼちぼちUPしていこうかと思います。
このあとさらに可動箇所のテンションチェックが済めば、パーツ洗浄>サフ吹き、と進みます。
(2008.5.21)
>>塗装前の下地作りと表面のキズチェック。
GSIクレオス「Mr.サフェイサー1000」瓶入りをうすめ液で希釈し、エアブラシにて吹き付け。
サフェイサーには成型色では見落としがちなキズを発見しやすくなるだけではなく、
塗装の食い付きを良くする効果があります。
吹き付けた後 パーツ全体に600番の耐水ペーパーをあて、表面の具合をチェック。
さらにペーパーだけで消せないキズを発見したら、溶きパテ>ペーパー処理、再度サフチェックという流れとなります。
それぞれ乾燥時間、パーツ洗浄など目に見えない工程があったりするので ここで意外と時間が掛かるわけです。
(最近のキットはパーツ数多いですし・・・)
(2008.5.23)
>>最終サフェイサーチェック
一部パーツを除いて下地表面処理すべて完了。
ばらしたパーツを組み立てたのは可動箇所の色剥げ防止のためクリアランス調整の必要があるからです。
(場合によっては干渉するところをヤスリ掛けなどで調整します)
このあと再びパーツをばらし、いよいよ塗装へと移ります。
(2008.5.26)
>>マスキングテープ
MGクラスのキットでは ほとんど色ごとにパーツ分割がされているので、そのまま塗って組み立ててればOK。
ですが、デュナメスは設定だと非常に細かいところまで塗り分けられており、
このHGキットクラスでは到底パーツ分割されておらず、コツコツ塗り分けていくしかありません。
そこで活躍するのが「マスキングテープ」
アートナイフとピンセットをフル活用してマスキング作業を行います。
しかし、現在 「塗装>マスキング>塗装」という作業中なのですが、マスキングテープを
使わなかったパーツのほうが少ないような・・・。
(2008.6.3)
>>マスキングワーク
塗装する手順(明るい色⇒暗い色へ、など)を考慮に入れながら作業を進めていきます。
マスキングする際には吹き込みが隙間から入らないようにきっちり貼りこみます。
そしてエアブラシでの塗装は意外と塗料が広く飛沫するものです、きちんと全体を覆うようにマスキング。
>>質感の異なる塗装
基本「フレームはグレー」というコンセプトで進めていきます。
今回のデュナメスも複数のグレーを用意し、それぞれ塗り分けました。
さらにグレーエリアが単調にならないよう細部を「メタリック塗装」でアクセントを加えてみます。
フロントアーマー内部には「GNミサイル」が内蔵されていることから
オープンギミック基部に「黒→パールホワイト」でメタリック塗装でメカニックな再現を演出してみます。
>>塗装手順のあとさき
頭部はMSの部位の中でも注目される重要なファクターです。
特にガンダムタイプヘッドは塗り分けも多く、特徴である「ツインカメラ」の再現など最も神経を使います。
そこで後ハメ工作を行い、「塗装後→組み立て」とそれぞれの工程に全神経を集中するわけです。
しかし、今回のデュナメスは「ガンカメラ」モードの可動ギミックの存在があるため無理に後ハメ工作を行うと強度を落す可能性があります。
そこでフェイスとその周辺を塗装→スミ入れ→トップコートまで作業を進め、ツインカメラをラピテープ(ブルー)貼り付け、メットを左右から挟み込み接着します。
接着剤が乾燥したら後頭部に生じる繋ぎ目(赤い○のところ)を処理し、再塗装していきます。
まわりくどい作業工程に思われるでしょうが、完成後の安心感は得がたいものです。
というわけであと少しで完成が見えてきました。
やはりガンプラは「顔」が組みあがるときがが最も楽しい瞬間であります!(ケロロ風に)
(2008.6.7)
>>完成まであと何マイル?
トップコート作業も終了し、ようやく完成が見えてきました。
まだ吹き付て時間が経過していないのでしばらくここでも十分乾燥時間を取ります。
(乾燥ケースに入れてシンナーの匂いが残らなくなるまで)
あとは組み立てるだけなので、製作ページの更新もそろそろおしまい。
追加製作した「GNオプション」の全貌もそろそろ公開していければ、と思います。
(たいしたことないかもですが:笑)
「狙い撃つぜ!」
の再現まで、いましばらくお待ちくださいませ。
(2008.6.14)
>>デカール+マークセッター
デカール貼りには「Mr.マークセッター」を使って、しっかり定着させていきます。
(そうでないとシルバリングといってデカールが密着せず浮いたままで定着する場合があるからです)
マークセッターはデカールを密着させるのに軟化させるので扱いには若干の慣れが必要ですが、効果は抜群です。
乾燥時間は余裕を持って取りましょう。
>>最終フィニッシュ〜トップコート
「基本塗装>スミ入れ>デカール」、という流れを経てトップコート作業に移ります。
使うのはMr.カラースーパークリアーつや消し・クリアーの2種類。
つや消し7:クリアー3の割合で混ぜ合わせエアブラシで吹き付けていきます。
(体感上この方法だとツヤのコントロールがしやすく、粉っぽくならない気がします)
トップコートにはツヤの統一と塗装面の保護という目的があります。
最終工程なので丁寧に作業を進めていくことを心掛けます。
>>スミ入れ
スミ入れにはタミヤカラーのエナメル系塗料を使います。
下地の色にあわせてガンダムタイプ特有の鮮やかなカラーリングがくどくならないように色調を調整して流し込んでいきます。
(今回のデュナメスにはこれだけ用意して使っています)
拭き取りにはZippoライターオイル(旧ロット品)を綿棒に染み込ませて丁寧に拭っていきます。
これにはエナメル系シンナーはプラスチックを侵すきらいがあるのとオイルのほうが拭き取りやすい
のでこちらを愛用しています。
>>「さてと、行こうか 相棒!」
GN-002 ガンダムデュナメス、制作期間3ヶ月を経てついに完成です。
ただいま撮影作業進行中、
本UPまでいましばらくお待ちくださいませ。
(2008.6.19)